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狂人花畑番外地 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-05-01

[]トイレの中の人生劇場 11:56 トイレの中の人生劇場 - 狂人花畑番外地 を含むブックマーク はてなブックマーク - トイレの中の人生劇場 - 狂人花畑番外地 トイレの中の人生劇場 - 狂人花畑番外地 のブックマークコメント

日曜日は汗ばむほどの陽気、出棺は青空の下。葬儀の後、南無さん、そして福井埼玉から駆けつけた人たちと話す。3年ぶりの再会。

埼玉から来た女性が一泊していくと言う。夜はどうすんの?と聞くと、大和さんしか知り合いがいないので、と言う。彼女を夕食に誘う。ひらめの昆布ジメ、バイ貝の煮付け、白海老の唐揚げ、氷見うどん・・・食いしん坊で下戸彼女は喜んでくれた。南無さんは熱燗。私は生ビール5杯くらいは飲んだか。

彼女は3年前にイベント打ち上げで行った店にぜひもう一度行ってみたいと言う。そう言われて思い出してみる、店の壁には大和さんの絵がたくさん描きつけてあったはず、記憶を辿ってみて思い当たった・・・そうだ。やっと場所を思い出した。南無さんと別れ、息子を迎えに来てもらい、彼女タクシーに乗った。

間違いない、そこだった、蔵の扉だ。全く違う店になってはいたが壁はそのままだった。子坊主たちの行列の絵、入道、竜、柿、どれも当時のまま残されていた。新しい店主の金の無さに感謝しなければならない。内装を一新するほどの予算がなかったのだろう。聞くとやはり店主は誰の絵か知らないと言った。彼女コーラ、私はビールを飲み続けた。彼女は26歳で絵を描くしライターでもある。大和さんに可愛がってもらっていた。そしてそういう人はたくさんいたのだろう。自分の表し方を迷う人にとって大和さんは大きな存在だったのだろう。

帰り際、彼女トイレに立った。戻ってくると「トイレにもなんかいっぱい書いてあった」と笑った。「ああトイレなぁ、トイレは必ず一人で行くとこやもん、必ず誰もが孤独になるところやからなぁ、そら書くやろなぁ、きっと大事なことなんかをこっそり書いたりするんやろうなぁ」と、彼女に言ってから自分の言葉にハッとした。

トイレに行ってドアをあける。右、左、正面。

そこに書いてあったのだ。彼女は若いからそれが何なのかまったくわからない。当然知らないのだ。それは南無さんと一緒にやるはずだった『人生劇場』を元にした歌の歌詞だった。

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トイレの中で笑いながら涙が止まらなかった。

なんやらもうよう書けんわ、うまいこと書けんわ、3年前からもうここにあったもんやしなぁ、そん時は自分の頭に入らんかったんやもん、そんなん今さらここに意味を見出そうとする自分もどうやろか思うけどなぁ、やまとさんさぁ、あんたトイレに書いとったんや、それを私は今みてさぁ、これって彼女埼玉からやまとさんの葬式に来てくれて、そんでそこで別れんと夕食に誘ってさぁ、そこでも別れんとこうやって街中まで一緒に出てきてさぁ、どうしても誰に聞いてもわからんかったこの場所を私がなんとか思い出してさぁ、そんで彼女トイレに行ってさ、私べつにオシッコしたなかったんよアハハ、そんでもまさか思てこうしてトイレ覗いてさ、そんで見つけることになったねぇ、ここでようようやっとこさで人生劇場に繋がったゆうことやねぇ、この歌は父親に風呂場で覚えさせられとってやぞ、よぉ一緒に歌ったんねぇ、だから見てすぐわかったんやねか、ドンづまりの孤独の空間である御不浄でねぇ、もぉたまらんよ、嗚呼たまらんかったよほんとうに。

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