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敵も愚民である

-愚民唯我独尊ごろくより-
 

2006-11-30

[]善なる人々 23:25 善なる人々 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 善なる人々 - 愚民の唄 善なる人々 - 愚民の唄 のブックマークコメント

「ぎゃあっ」

 まるで獣のような声だった。目の前に起きたことを信じないというばかりの絶望にうち拉がれた声にも聞こえた。そうやって男は目の前に掘られた穴に頭から転がり落ちていった。山鳥たちの囀る音さえ緑を増した周りの木々に吸い込まれていき、一瞬の静寂のあと雨上がりの山中には掘り返した土の匂いがむせるように漂っていた。


 悪夢にうなされてガバッとはね起きた男には全く身に覚えがある夢ではなく起きてしばらくする頃には既に忘れ去ってしまっていた。ことの起こりは五年ぐらい前から始まった。職場の経理係として最初は目立たない金額だった。勘定科目を少し振り替えるだけで済んだからである。最初の二、三年は監査の眼をかいくぐることも易い小額の金であった。県の公安委員会とはいえ大概が県庁や警察からの天下りの警察員で占められていて生え抜きともいえる者は少なかった。女子の殆ども各役人から押し付けられた子女だったし菊池飛男にとって都合のいいことにその殆どが愚鈍だった。万事このような調子で経理課といっても伝票の書き方ひとつわからない者達であり実質は商業高校出の飛男に殆ど任せっきりにしていた。特に今の課長である肥田は商業簿記のなんたるかも分からない警察官上がりで、そのうえ酒や女に目がない下卑た男であった。飛男のほうで気を利かせたつもりで飲食代を捻出したことからますますその信頼を厚くした。飛男は時々肥田からの誘いにもそつなく付き合い共犯になることも忘れなかった。こういう事は万が一のためには重要なことなのである。ばれたら一蓮托生というわけである。

「課長、この前の飲食代ですけど上手く福利厚生費にしておきました」と耳に囁く。只々これの類で済み後は月に一度統括管理のほうに架空経費も紛れ込ませながら計算書を廻せばよかった。課長の判さえあれば素通りなのである。判自体も飛男に預けられ放しで、笑えることにその統括管理の役職に就いている者達の飲食費まで飛男が請け負うようになっていた。こうなれば委員会そのものさえ飛男の思うままみたいなものだった。要は商業法人と違い利益にこだわる必要もなく翌年次への繰越金が不自然でなければ良いだけである。当初はそれで千数百万円にもなる個人預金を妻に内緒でため込んでいた。だが好事も無きにしかずというか、時たま通っていた小料理屋の若い仲居である美嘉に惹かれるようになった。やがて逢瀬を重ねることになり美嘉が醸し出す肉欲に飛男は溺れていった。ついには委員会近くのマンションまで美嘉に買い与え小料理屋を辞めさせるまでに関係は深まった。昼は美嘉の部屋で食べ貪欲までのセックスに耽った。やがて御多分に漏れずその女の借金の保証に立ってしまった。飛男は女に関してだけは初心だったのであった。半年ほど経つと横領して貯めた預金通帳も空になり、寝る毎に美嘉に縋られるまま経理処理で誤魔化した金を貢いだ。飛男は若いわりに床上手である美嘉を失いたくはなかったのである。そしてついに監査も通りようも無いほどの金額にまでなってしまっていた。

 ある日、街金屋の鬼頭から飛男に督促の電話がかかった。充分に金を与えていたはずの美嘉の返済が遅滞していたのである。無論その電話で飛男は初めてその事実を知り信じられない思いだった。

「とにかく本人に聞いてから明日中になんとかする」

 自分の職域のことも考え飛男にはそれが精一杯のセリフであった。

「なるほど、オメェの職場が職場だけに答えにくいのだろうな。ふふふ。ま、いいだろう、しばらく考える時間だけやろうじゃネェか」

 鬼頭の電話は嘲笑うかのように切れた。鬼頭はこの時、飛男が周囲に聞こえることの無いように受話器に顎を押しつけるように喋っている姿が手に取るように分かっていた。街金屋の習性として飛男の役職から考えても、もっと搾り取れるという風に踏んだのは当然のことである。

 その夜、飛男は美嘉のことを嘘つき女と罵り、美嘉は二度とこんなことはしないといって泣いて見せた。舌の根も乾かないうちに新たな嘘を作り上げればすむことであり、その後飛男の情けないまでの短小ペニスを口に含みながら濃厚なセックスをしてやればそれで収まるのだ。そしてそのとおり飛男のペニスは美嘉の口の中に銜えられていった。


 鬼頭は「ぎゃあっ」という自分の口から出た大きな声で早朝目覚めた。どうやら悪夢を見たようなのだが何度記憶を辿っても夢の中でのことを思い出すことが出来なかった。

「まったく、縁起でもネェ夢だぜ。俺がやられるなんて。ま、俺ほどのものがやられるわけネェわな」

 鬼頭は気を取り直したように自分の頭の中で呟き、そんな夢はやがて頭の中から消え去っていた。稼業柄暴力には慣れっこであるが自分がやられるって事は考えも出来ないことであった。体躯が巨大で、プロレスラーばりの身体で相手に凄む鬼頭にはヤクザも一目置いているからである。まして今日の仕事は簡単でちょちょいと脅せば数百万に化ける仕事である。とりあえず今日の昼に美嘉のマンションの入口で飛男を捕まえなければならなかった。車に乗せ山中で脅せば大概の者は言われるが儘になることは鬼頭が一番知っていた。マンションの裏側にある駐車場のなるべく出入り口に近いところで鬼頭は車を頭から突っ込みトランクを開けたままにして準備に取り掛かった。

 飛男の身体は真っ暗なトランクの中で小一時間ばかりの間揺られていた。情けないことに予想だにしなかったその出来事の衝撃で震えながら泣いていたのである。鬼頭にあっという間に首を押さえられそのまま車のトランクに放り込まれ真っ暗闇の中にいた。何度も車のシャーシが地面とぶつかる音がしているところをみると悪路を走っているようだった。鬼頭は林道の入口にある車止めのゲートの手前でいったん降り鉄製の扉の前に立った。ぐわーっというその巨漢が吠える声と共にガシガシと周りに大きな音を響かせながらながら赤錆びたゲートは開かれた。周りを小高い山で幾重にも囲まれたこのあたりまで来ると人家もなく人気は一切無くなる。ゲートをくぐるり鬼頭の車は更に奥の方へ林道の轍を避けながらのろのろと進んでいった。「あいつの職場が職場だけに半端な脅しじゃ駄目かもな。大体がチクられれば俺が檻の中だ。ったくのところ美嘉もいっぱしの女になったものだ。まだまだあのおめこは使えるってもんだ。菊池よこれが終わったらまた美嘉を抱かせてやるぜ」と鬼頭はその足りない脳ミソでそれなりの絵を描きながら一人でほくそ笑んでいた。鬼頭が美嘉を仕事に使い始めて二年になろうとしていた。美嘉の父親の借金の形に無理矢理犯したのが始まりだった。まだ美嘉は高校生でしかなかったがその男好きのする顔を鬼頭は見逃さはずもなく学校帰りに事務所に連れ込んでは犯し続けた。やがて美嘉は鬼頭の身体に反応するようになり、毎日のように鬼頭のペニスをヴァギナに銜え込んだのであった。鬼頭はあらゆる性技で美嘉を一人前の女に変容させるばかりでなく彼女の思考の隅々までも弄んだのである。鬼頭が父親の借金の整理に家を競売にかけ全ての財産を奪い取り自殺に追い込んだ後も美嘉は弄ばれるが儘であった。鬼頭は美嘉を既に善悪をも越えた18歳の女として成長させていたのであった。

 車のトランクが開けられた時、飛男の目に差し込んで来る木々の間からこぼれる陽の光が痛く感じられた。

「さぁ、出ろ」

鬼頭はスコップを手にとって車の傍で仁王立ちで立っていてその酷薄さを無表情で表していた。

「一体私をどうするんだ」

「昼飯前で気の毒に思うが、このスコップで穴を掘って貰いてぇ。ちょっと埋めるものがあるのでな、オメェにつきあって貰ったというわけだ」と鬼頭はトランクから降り立った菊池の足下にそれを放り投げた。意味が良く飲み込めないという顔を飛男が一瞬見せたが、質問も反論も一切許さないような鬼頭の風体の前では従わざるを得なかった。すべからく世は理不尽にしかできてなかった。30分ほども掘り続けただろうか、深さは飛男の背丈近くまで掘り下げられたようであった。顔を上げるとすぐ傍では鬼頭が地べたに座りながら建設現場監督よろしくタバコをくわえて飛男の働き具合を見ているようだった。

「そうだな、もう1メートルぐらい掘ってくれネェか。それじゃ、まだ深さってものが足りねぇんだよ」と鬼頭は白けた感じで飛男に言った。飛男はまた黙々と掘り続けるしかなかった。身体も小さく力仕事などしたこともない飛男にとってその作業はきつく何度も息があがるかと思えたが鬼頭の顔を思い浮かべるとそう不満を言うわけにもいかなかった。汗がダラダラと体中から出、顔面からそれが滴り落ちていた。

「もういいだろう、上がっていいぞ。まずそのスコップの柄を俺に向けろ、引っ張り上げてやる」と飛男の頭上から鬼頭の声がかかった。飛男はほっとした顔を見せながらスコップの柄を頭上に高く上げしゃがんで待っている鬼頭の手に届くように差し出した。やがて力強い力が加わり身体がふわりと持ち上げられ穴の縁にまで身体が上がった。そして鬼頭を見上げようとした瞬間両膝を力一杯の鬼頭の蹴りが襲いかかり再び「ぎゃあっ」と悲鳴をあげながら飛男は穴の底に落ちていった。しばらく穴の底で打った身体の痛みを堪えていたが昨夜降った雨で軟らかくなった土のせいか怪我もないようだった。やがていくつかの山鳥の鳴き声がこの穴の底まで聞こえてきて、それが飛男の恐怖感を僅かばかり払拭したように思えた。こんなつまらないことでこの山中で殺されるのかと思ってみたが、ここに至ってはもはや手遅れだとしかいいようがなかったのである。どうやら鬼頭は本気で飛男を殺そうとしているように思えた。変な女に入れあげたばっかりに悪徳金融の鬼頭から金を借りたわが身を初めて飛男は呪った。なんとかしなくては、と飛男は必死で頭の中で考えた。その時鬼頭の声が聞こえてきた。

「このまま埋めてもいいんだが、オメェはそれでいいのかよ」

上からの鬼頭の嘲笑いだった。

「助けてくれっ、なんでも言うことを聞くから」と飛男は恥も外聞も無く、すがるような必死の思いで鬼頭に哀願するしかなかった。

「そうか、なんでもするんだな。じゃー助けてやろう。今後は俺の言う通りになんでもかんでもすることだな。手を差し出せ」とスコップの先が飛男の前に下ろされた。今度は無事に地表まで上がり終えることが出来た。両手をついたまま地面を下に見ながら飛男は自分の呼吸を整えていた。心臓ははやなりの鐘のように動悸を打っていたからである。とにかく俺はなんとか考えなくてはならない、と。そしてそのまま土下座の姿勢のまま鬼頭にすがるように言った。

「助けて頂きありがとう御座いました。今後鬼頭さんの言うことはなんでも聞きます。二度と逆らったりすることはしません。許して下さい」

まずは時間稼ぎというものであった。鬼頭をとにかく宥めておかなくてはならない。効果はどうやらあったらしく鬼頭の顔面が緩んだことを飛男は見逃さなかった。

「うへへへ。そうか、物わかりの好い奴は好きだぜ。じゃ、車にある書類に判を押して貰おうか。いいんだな?」

馬鹿な野郎だ。ちょっと脅せばチョロイもんだぜ。根こそぎオメエの持っているものは全て頂いてやる。鬼頭はこの先のことを考えると楽しくなってくる自分の高ぶりを抑えることが出来なかった。

「はい、なんでも仰って下さい。その通りにします」

飛男の顔は下げたままであったが少し先に転がっているスコップに目が行った。

「じゃ、ちょっとそのまま待ってろ」と鬼頭が後ろに振り向きざま、素早く飛男の身体が動きスコップの柄を掴んだ。そして立ち上がった瞬間飛ぶようにして思いっきり鬼頭の後ろ頭めがけて振り下ろした。鈍い感触と共にズブブッとスコップは頭蓋に入り込み突き刺さった。引き抜くように引っ張ったと同時に鬼頭の身体がクルリとこちらに向き顔が一瞬天を仰いだように見えた。そして瞬時に「ぎゃあっ」と獣のような叫びをあげた。鬼頭は穴の底に向かって落ちながら失う寸前の意識の中で今朝見た夢が正夢であったことを悟ったのである。まさしくあの声はほかならぬ鬼頭自身の声だったのである。ドサリという音を立てて底に落ちた鬼頭の頭蓋からは吹き出してくる脳漿をかき分けるようにピンク色の脳味噌の中身もこぼれ出てきていた。上から底を見ていた飛男はそのあまりにも凄惨な光景に何度も嘔吐をし、吐瀉物が鬼頭のぬめった脳味噌の上に降りかかり混じり合った。


 飛男は洗面所で顔を洗って身繕いをした後、職場に何喰わぬ顔で舞い戻った。ここに戻るまでお昼休みを入れて4時間程度経ってはいたが職場の者でそれを不自然であると思う者も居なくいつも通りであった。あれは仕方のないことでしかなかった。正当防衛というものだった。それに鬼頭の死体が見つかることはあのような山中ではまず考えられ無かった。てんこ盛りみたいに必死で埋めたのだった。やがて飛男の気持ちも落ち着き、ここまで乗ってきた鬼頭の車の処分を考えていた。あの車さえ元に戻しておけば問題なんかはないだろう、と。とにかく今日はこのまま家に帰る気分になれなかった。美嘉と時間を考えずに過ごしたいと思った。あの妖艶な口に銜えさせている自分の姿を想像するだけで飛男の下半身が持ち上がってくるのがわかった。そしてなんと言っても憂鬱の材料であった鬼頭という邪魔者もこの世に居ない。5時近くなっている時計を見ると飛男はいそいそと机の上を片づけ始めた。いつも持ち歩いているシステム手帖の中に飛男が保証人となっている例の借用証書を折りたたんで挟み込み机の奧にしまい込んだ。鬼頭がもっていた鞄の中にそれがあったのである。

 その夕刻、飛男は美嘉のマンションを訪ねるとすぐに彼女をベッドに押し倒し体中をまさぐった。そうせねば飛男の心が落ち着かなかったからであり、ちょっと油断すると鬼頭が絶命した時の歪んだ顔がふっと眼前に浮かぶのであった。美嘉は自分の性器や尻の穴にはい回る飛男の舌が鬱陶しかった。今朝の鬼頭との目眩くような獣のように連み合ったセックスの後、飛男のペニスは銜えるのも腹立たしいくらいの見窄らしさでしかなかった。美嘉が鬼頭から飛男を脅すこと聞かされていなかったら部屋にいるつもりはなかった。脅された直後の飛男の心理状態を確かめるように鬼頭に言われていたからであった。美嘉の性器を嘗め回しながら徐々に飛男の身体が転回し勃起しきったペニスを美嘉の口元に来るようにして来たのを境に呻き声を上げながら美嘉はそれを口の奥深くまで導き入れた。二、三分吸い込むように舌で転がしただけで飛男は軽い声を上げて果ててしまった。しばらくの間、飛男は昼に起きたあの忌まわしい出来事を思い出していた。如何に鬼頭が悪党とはいえ自分が殺した事実には変わりがなかった。このまま黙っていれば誰にもばれない出来事でしかなく、おまけに飛男の嵌められて担がされた借金も棒引きになる。それに自分と共に鬼頭に苦しまされていた美嘉もきっと喜ぶはずだと思った。その思いはあの殺人が自分ひとりではなく誰かもきっとわかってくれるはずだという独りよがりの考えに過ぎなかった。まさに役人生活の中で培われ来た御都合主義の見本のような愚かさであったが美嘉にだけは隠し事はしたくなかったのである。そして御目出度いことに鬼頭と美嘉が出来ていると言うことを飛男は知る由もなかった。それは凡夫の愚かさとでも言うべきであった。

「あのな、美嘉。実はな今日、鬼頭から呼び出されて会っていたんだが」

思い切って美嘉にだけは打ち明けておこうと飛男は決意したのであった。

「あらそうなの。私はちゃんと払っているわよ」と美嘉はとぼけることだけは忘れなかった。

「それでな、いきなり山奥に連れて行かれて埋められそうになったんだ。怖かったよ」

飛男は恐ろしさを振り落とすかのように美嘉に抱きついてきた。

「ええっ!なんてひどいことをする男なの」

美嘉はその情景を浮かべながら笑いで吹き出しそうな自分を必死でこらえていた。だがそれは一時のことでしかなく次の言葉でそれが止まった。

「な、そう思うだろう。俺も必死になって抵抗したんだが素手であいつに勝てるわけがない。車に於いてあったスコップであいつを殴ったら、あいつあっけなく死んじまったんだよ」

美嘉に抱きついたまま肩越しに飛男は一気に言ってしまった。その言葉を聞いた瞬間、美嘉の体がビクンと波打ったが飛男が強く抱きしめたためそれ以上の動きはなかった。こんな腐れチンボに鬼頭がやられるなんて、にわかに美嘉は信じがたかったが飛男の体は次第にがたがた震えだしてきていた。またそのことによって美嘉はそれが事実であると悟ったのである。美嘉はその頭の中で鬼頭の死を認めようとしたがどこかの隅では鬼頭によって女にされたもうひとりの美嘉が認めたくないと叫んでいるような気がしていた。そして美嘉はすぐに次の行動に出た。

「ねぇ、あんた。鬼頭はそのあとどうなったの?」

美嘉はしがみついている飛男の腕を無理やり解きながら尋ねた。

「そのまま埋めたんだよ。だけど、ひとつ間違えばこの俺が埋まっているところだったんだ。だけど、今こうやって美嘉を抱くことができる。俺の勝ちなんだ。奴の鞄の中にあった俺達の借用証書も抜いて持ってきたし、もう鬼頭なんかに責められることもないんだよ。なぁ、美嘉、わかってくれよ」

再び飛男は美嘉を抱き寄せ手の指を股座の奥で濡れそぼっている襞に差し込んできた。美香の体が鬼頭の死の情景を想像するからか、そこはもう鋭敏になり淫水が次から次へと滴り落ちていた。軽い呻き声が美嘉の口元からこぼれ落ちてきた。

「鞄はどうしたの?」

美嘉はいつも鬼頭が持ち歩いている鞄の中に金融事務所のドアの鍵と金庫の鍵があるのを知っていた。

「中身をとりあえず全部紙袋に移し変えて奴の死体と一緒に埋めてしまったよ。紙袋は今テレビの上に置いてあるよ。ほら」と部屋の隅に置いてあるテレビを指差し、そんなことはもうどうでも好いといった具合で美嘉をまた押し倒した。飛男のペニスは既にもう勃起していてそのまま美嘉の襞を押し分け入ってきた。美嘉の体は得も入れぬ快感に覆われ飛男のペニスを力強く痙攣する膣で締め始めた。

 飛男は二回目を果てたあと口を開け鼾をかきながらベッドで寝入っていた。美嘉の淫水と飛男の精液にまみれたあと、そのまま乾いて白く粉を噴いたようになっているペニスはだらしなく萎えてしな垂れていた。美嘉は指の先でペニスをちょいと弾き眠りの深さを推し測っていた。一瞬鼾は止まったが、しばらくするとまた大きな音を立て始めた。美嘉はそっとベッドから降りて洗面所に向かい、その壁の下にある戸棚から電気掃除機を取り出した。そして持ち手を掴みながらベッドで眠りこけている飛男の枕元に立った。音を消すかのようにそっとリールを動かしやや太めに出来ている電気コードを二メートル程引っ張り出してそのまま飛男の首に廻しきると一挙に後ろからコードを力いっぱい絞め上げた。飛男がグッという声を喉の奥から出ししたようにも思ったが手の力を緩めることなくそのまま絞め続けていた。そして深夜にかけて飛男の肉体はバスルームの中で美嘉によって包丁と鋸によって解体されプラバケツ10個ほどに分けられ翌日には海に架かる大橋から深夜肉片として魚の餌に消えたのであった。飛男が見た悪夢もやはり実現されたのであった。


 二日も経つと美嘉は元居た小料理屋の仲居としてカウンターのあちこちを忙しそうに立ち回っていた。怪しまれないためにもそうすることが一番いいように美嘉は思ったからである。鬼頭の事務所と部屋からの金庫には数千万円の現金が出てきてそれはもう美嘉のベッドの下に隠してあった。「あとは新たな男を捜すだけだわ」と美嘉は心の中で呟いていた。なんと言っても三日も空き家になっていて下半身が疼いていてどうしようもなかったからであった。

「やあ」という男の声がして後ろを振り返るとにこやかな顔をして男が美嘉に手を挙げていた。飛男と数回この店に来ていた課長の肥田だった。美嘉がカウンターに案内し、すぐに注文のビールとツマミの肴を持って行った。

「お久しぶりです。おひとつどうぞ」

美嘉はことさらに肥田の首にくっつくかのように口を近づけた。それはまさに妖艶な雰囲気を漂わせて肥田に鳥肌が立つようになるであろうことを美嘉が一番よく知っていた。そのまま相手の目を見つめると肥田の脂ぎって下品な顔が崩れているのが読み取れた。肥田は一旦まわりを気にするかのように軽い咳払いをしたあと板場の眼を盗んで美嘉の尻を撫で回した。数時間後ホテルの一室で肥田の体に馬乗りになりながら美嘉が荒々しい嗚咽声を上げ腰を振っていたことは言うまでもなかった。そして翌日菊池飛男の妻からの捜索願によって職場にある飛男の机の中が捜査員の手によって開けられ、システム手帳が発見されることなどこの二匹の獣達は予想することはなかった。

   -了-

puyoppuyop2006/12/06 17:00やっぱり、この類の話で起承転結して、しかも、エログロバイオレンス総ざらえだと、尺不足な感が否めませんね。
思い切って、調子に乗った美嘉が、酔った勢いで肥田に話した寝物語的にモノローグにしてみたら面白かったのかもしれません。

次回、namgenさんの短編に期待(なんて、偉そうな^^;)

namgennamgen2006/12/06 17:10鋭い!
実は読みの通り続きはそうなってました。肥田はチンポ切られて絶命のエンディングだったのですが長すぎ。予感を与えるのが下手だったかも知れません。途中も大分書き直したモンネ。30枚越えちゃうモン。もう、エロとグロと血しぶきアソコ汁ヌルヌルだったのです。もっと徹底的に書きたかった。
コメントありがとう御座いました。

namgennamgen2006/12/07 16:48>noon75氏へ。
あ、感想、有り難う御座います。あの作のモチーフになった事件は実際に近いものでして鬼頭のモデルは実際の私です。ふふふ。実際は殺しは無かったのですが・・。刑に服すことになりました。読みの通り下劣非道の人生まっしぐらってところでしょうか。いつもこの酔っぱらいを相手にして頂き有り難いことだと思っています。目も少しづつ見えるようにもなってきたのでやりかけの仕事として完成させるつもりでおります。再度有り難う御座います。

2006-11-24

namgen20061124

 んーと・・、これね若かりし頃のF・サガン*1

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id:h_catに捧げる。

 昨日の続きみたいになるのだが。以下は勇気ある人という見本である。チャレンジャーという者はこうでなければならない。断っておくが私は以下の人たちとは一切かかわりはありません。かかわりたくもないが。

 まず文学は投資と思い込んでいるネボケヴァヴァーの銀座商売タカビー系から。

ただし私は純文学は書かないので(だって19歳が受賞するような賞に大人が落ちたら最悪でしょ)、文学中心のレクチャーはちょっとだけ物足りないですが、受講料を払った時に固めて送られてきたレジュメにはエンタメ系の表現分析もありました。

公開プロフィール

小学館文庫小説賞で、15歳に負けました。郵便事故にもあっているようなのであそこは止めました。今や夢と希望があるのは、十代だけ? 気を取り直して江戸川乱歩賞に投稿しようと思います。長編を一作つぶしました。フロッピーを破壊してしまいました。哀れ~。

 イタリアには行けないのでディズニーシーに行って、ゴンドラに乗りたい。シーでイタリア旅行気分を味わいたい私です。

 -no title-

 ま、遠慮しないで北極でも南極でも行けばいいのではないかな。そのまま遭難してもいい。その方が有名になれる。で、下は不倫を不倫願望のヴァヴァー共に定着させた先生が選考委員の「浦安文学賞」の挑戦者。

最終選考にまでさえ残れば、ほぼ高い確率で、選者の渡辺淳一先生にお会いできたのに……。お会いして、少しでもお話をさせていただいて、小説への造詣を深めたかったのに、……。現実は厳しすぎるよ。(中略)

実は、北日本文学賞にはあえて出さずに、温存しておいた作品だったのだ。最終選考まで行きたかった。

またこの賞も来年、チャレンジだ。

 -no title-

 北日本文学賞選考責任者の宮本輝先生!ばれネェと思ってこんなことを平気で言っていますよ。単なるヴァカだと思いますが一応心に留めておいてくださいね。こんなヴァヴァーが受賞するってこともありますので慧眼でもって「けっ!」とね、やってくださいね。

 一応笑ってイヤミを言える女性もいるようだ。根にもっているわりには余裕が有るのだろう。誰が選ぶ立場なのかとイイタクモナルのだが私も一緒に笑ってしまおう。えぇ、今度も最終選考に残ってくださいネ。新聞とるの止めますから。

 「北日本文学賞」は、地方文学賞では人気も権威もある賞で、選考委員は、宮本輝氏おひとりです。通常は、最終候補者の中から、大賞ひとりと、選奨ふたりが選出されるのですが、私が最終候補に残ったときは、大賞ひとりと、選奨がひとり。それで、私の選評は……。小説の内容について触れたあと、「この人の作品も選奨にしようかと思ったが、知ったかぶりが鼻についたのでやめた」(中略)

もちろん、宮本先生は大好きな作家ですので、それ以後も、根に持つことなく(笑)、本を読ませていただいています。ただ、宮本先生の新刊を手にするたびに、選評の、「知ったかぶりが~」のフレーズを思い出してしまうのです。(笑)

そして、その後、知ったかぶりなど絶対にしない友人が、あっさり大賞を受賞したのでありました。(ううっ)

 -北日本文学賞 - 最初の一冊?松村比呂美-

 一応皆さんが女性なのでこれ以上言うべきことはありません。検索にはもっとたくさんの女性がいました。私が選考委員で有るならばハナクソほじりながら鉛筆倒しでもしているしかないだろう。選考委員の諸先生方、あなたが選んだ「眼」はなんとか曇っていないようです。諸先生方もググッてもう少しブログを読みましょう。今日のように高度に発達した文明を持つ日本の文化認識は大方「選考委員なんてクソとかケッ」とかいうヴァヴァー共で満杯の情勢です。

 で、今気づいたのだが「はてなダイアリ」にはここまで言うヴァヴァーが検索には引っかからなかった。いれば面白かったのに。

*1:Françoise Sagan, 1935年6月21日 - 2004年9月24日。本名フランソワーズ・コワレ, Françoise Quoirez彼女のペンネームはマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』の登場人物から取られた。彼女の最初の小説『悲しみよこんにちは』Bonjour Tristesse は1954年、18歳のときに出版された。ジャン=ポール・サルトルと交流が深く、実存主義の影響があったと言われている。

gthjltfhzpgthjltfhzp2013/11/23 11:11skrmpd.v, <a href="http://www.hxqqslkiqu.com/">bxnvtolqrz</a> , [url=http://www.kqneockbas.com/]qayfzlslou[/url], http://www.snhjkmicoa.com/ bxnvtolqrz

2006-11-23

namgen20061123

んーと・・、なんかこれね小沢仁さん。

[]文学賞にちなみ萌え。 16:16 文学賞にちなみ萌え。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 文学賞にちなみ萌え。 - 愚民の唄 文学賞にちなみ萌え。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

f:id:namgen:20061123160530j:image

「第41回北日本文学賞346編が1次選考通過」

 地方としてはレベルの高い賞だと思う。4分の1の通過数をみると圧倒的に首都圏、中京圏、関西圏の人口に応じているような感じですね。地元の通過は21人だけか。しかし良くぞアンタ残った。誰だとは言いませんが・・・。最初に原稿を読ませて貰った者として素直に言って嬉しい。しかし二次、三次、四次、そして大賞までのふるいは厳しいだろう。まず地元で獲った者は近年聞いたことがないからだ。井上靖の後を引き受けた宮本輝氏の視界にまで原稿が届けばいいね。

※使わせていただいた画像提供元は「はてなダイアリー」さんでした。

[]映画という商売はよくわからネェ。 02:50 映画という商売はよくわからネェ。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 映画という商売はよくわからネェ。 - 愚民の唄 映画という商売はよくわからネェ。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

f:id:namgen:20061124190113j:image

 うーん、発売が来年2月か。確かプロト版*1が出来たのが昨年9月だったから1年5ヵ月後に発売というわけだ。お蔵になるのだとばかり思っていたよ。2005年製作としては「しんがり」*2だということが今日判明した。原稿料を貰った身となれば、せめて元だけはとって欲しいな。こうなると「黄泉の男」を仕上げておこう。オファーについては希望的観測だが・・・。右写真は当時の撮影風景。

 だけど肝心のメルセデス達が全部型落ちになるじゃネェか。

※参照:

いずれも旧跡地から「はてな」に転載したもの。エントリ内でのリンクは殆ど死んでるかも。

  1. 「首都圏での日々4(映画篇)」
  2. 「虚業映画化-速報1!」
  3. 「虚業映画化-速報2!」
  4. 「原作者として映画を見る」
  5. 「スカウト屋「ダマシタ竜一」」

*1:Vシネ「闇金の帝王」。不肖私の原作

*2:辞書によると「殿」と書く。意味は退却する軍列の最後尾にあって、敵の追撃を防ぐこと、とあった。トホホだな。

BOBOBOBOBOBO2006/11/23 18:21あの時「八つ当たり」(かな?)を受けた何某も嬉しい、そうです。
しかし、絵が可愛すぎる。

namgennamgen2006/11/23 18:29相当ボロカスに言ったので自殺するかと思った。でも彼女の場合怒りが外に向いていくらしく、近づいたり、口利いたり、なんかしない。なにされるかわからんもんネ。
絵の通り可愛い人ですヨ。オイ、オイ、BOBOBOナニイイイダスンダ。アセ。

h_cath_cat2006/11/24 17:02たしかハナクソ扱いされたような記憶が。ということは単に落選者がハナクソ以下だったってことなんでしょう。フキダシに「途中経過はそっとしておいてほしかったのに!ううう」と入れたい・・・泣。

namgennamgen2006/11/24 17:28スミマセン、ボロクソとハナクソを言い違えました。ついでに恥垢とハナクソの方も言い違えました。どうも記憶力が減退しているのかなぁ。『そっとしておいて』といわれてもなぁ、書いちまったからいいじゃないの。ひょっとしたら一発で行くかも知れませんよ。ただね受賞者が出版までこぎ着けることはまた別なんですね。過去40回の受賞者42人(平成7年だけ三人同時受賞)のなかで本になった人は13人だけです。また出版化されても1冊だけで終わる場合が多い。書くと言うことと商品化というものには違うものが加味されているということでしょうか。ということで気楽に構えここコンポラGの「ショート・ストリィ」でも書き始めて下さいね。

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2006-11-22

namgen20061122

んーと・・、なんかこれね志賀勝。

[]スタイルとはなにか。7 23:54 スタイルとはなにか。7 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - スタイルとはなにか。7 - 愚民の唄 スタイルとはなにか。7 - 愚民の唄 のブックマークコメント

  言葉というものには性(性区別)というものが有るのだろうか。ランガージュという大きな体系の中では有るといえる。しかし書かれた言葉の場合はどうなるのであろうか。たしかに言葉の構造について語ることは難しい。言葉のもつ社会性という方向を抜けたところでシニフィエに依存すればシーニュの構造に言及したスイスの学者*1の論を拾い集めなければならなくなり、それは重要なことではあるが愚民としての任ではない。ただこういう風に簡単に思えばいいだろう。ソシュール研究者としての丸山圭三郎*2が「ソシュールを読むISBN:4000048724」に於いて書いている『コトバと思想は分離できない』ということを頭に入れておけばいいだろう。記号としての言葉の持つ両義性と置き換えてもよい。また我々はかの吉本隆明がそれをさらに深めて指示表出と自己表出という概念にアウフフェーベンし言語を「構造」という呪縛から解き放ち、初めて「芸術的表現」という位相に於いて定立させようとしたことを知っている。つまり言語表現が固有に持つ時間性と空間性の極みで芸術的に花開くということを彼は我々に教えたのである。


 「Error 404 Not Found

 さて本題に立ち戻ろう。noon75氏は「あなたを奪う」で彼が今後も書くであろう文章を以下のように書いている。これは彼が既に書いているであろう創作の分野について意味するものなのかどうかは分からない。それともブログ上において書かれたもの全てをも含むということなのだろうか。たぶん後者であろうと思う。前者については残念ながらその書かれた創作(たぶん小説)を読むことは可能ではない。極めて独白に近い散文仕様の短いものは読めるのだがそれ以外は知らない。また、この論はnoon75氏のエントリ数の多さにより時間系列としては現在に近いものを選んで、尚且つ私の都合のいい一方的な切り取りで行われてる。そういう前提で書かせてもらう。

読みやすい文章、わかりやすいエントリというものがある。

「セックスなんてくそくらえ」はそのようなものを目指さない。

noon75が書き記すのは読解を必要とする文章である。

 -あなたを奪う-

 こう言ってなんだが、最初の三行が彼の言いたいことである。ブロゴスフィアに於いての彼の孤独感と読み手に対しての選別意識を露骨に言っているのである。そしてまたあとに続いて出る「生きる力を与える」のかどうかについても読み手が主体的に感じるものであって書き手にとっては関係ないことである。だがあえて反語的にそう嘯きながら、なおかつ挑発するように書くところに彼がブロゴスフィアに持つ願望も見え隠れしている。このように読み手を幻惑させる術を以って書く手法を私は呪術師といったことがあった。呪術とはおこがましくも言ったのだがそれは彼独特のレトリックに縁取られたスタイルだと思えばいいだろう。だがしかし書かれたものに表現力があれば読み手に「生きる力を与える」ことも可能である。こと文学の世界における表現はそういうものを持っている。彼もそれを信じて書いていることはよく知っている。しかし彼は不幸にも読み手というものを普段においてよく知らされているのである。今わたしは「知っている」と書かずに「知られされている」と書いた。幾度このブロゴスフィアに言葉を放とうが彼の期待していることが返ったためしがないことを彼は知っていて、そう書くのである。それが彼のおかれている愚民界における現在の立場である。何度書いてもその答えには全て空しく感じているはずである。現に取り上げた「あなたを奪う」の「はてなブクマ」についた二人の女性のコメントは以下のようになっている。これはこのエントリに限ったことでもなく、また違った女性であっても大概が似たりよったりでしかない。これは彼の書く言葉が既に性を選んでいるからであり、またそのことによって彼女等は限りなく彼のイマージュから遠ざけられているからに他ならない。

 「はてなブックマーク - あなたを奪う (セックスなんてくそくらえ)

 つまり彼女等は言語が持っている性的疎外が創り上げる像領域を通して彼の世界をみるから本質を見えなくさせられているということになる。たぶん一般的な女(平凡な家庭を営む女)の持つ資質みたいなものによるのだろうと思う。決して笑うものではないがヴァヴァーとしての心根が透けて見えることでもって可愛いと思えばいいだろう。ついでながら男性諸氏はどうなのだろうかということになるのだがこれは言わないことにしておく。なんといっても彼はこう嘯いて見せるのだから。

読者は作者のことなど永遠に理解しないし、その必要もない。各個人それぞれの魂の形に合わせて誤読することが読むということであって、誤読することが読者の特権である。

作者の意図などはフィクションであって、そんなものは存在しない。

だからあなたは好きなように、僕の下劣で下品で愚かなエントリを読むことが許されているのである。

 -Error 404 Not Found-

 彼の言い当てたいことの一つは人間としての自分の姿である。

 「Error 404 Not Found」を読めばそれがよくわかるのではないかと思う。極めて虚構に近い風景を頼りにして彼はそれを書いている。

あなたは何もしてくれなかったじゃない? 父親としての自覚をどうしてもってくれないの? と妻の声が聞こえる。僕は何と答えたのだろうか? 

 -マジックの消えうせた世界で-

 性的な疎外によって彼もまたかって家族という幻想の中において疎外された関係を続けていたのであり、現在という時間の中で生活(家庭)の喪失者となってしまったことを暗示している。まさしくそういう意味では『だが、一度その姿を変えてしまった世界は、もう二度と同じ姿には戻らないのだ。知るとはそういうことだ。』ということになる。そしてそのマジックの消えた世界、つまりブロゴスフィアを抜け出たところにおいて彼は初めて世界と向き合う自分の姿を見るのである。おそらく彼はイマージュが創り上げる世界によってそれを突き崩すことを目指しているのだろうと思える。彼が望むもの、それはまだ我々が見たこともないような言語空間であることは間違いないだろう。

※参照:

  1. 『noon.serio.jp』 の新着エントリー - はてなブックマークにおけるブクマ。
  2. セくらえ管理部における最終弁当氏へのエントリ。
  3. セくらえ管理部における私宛のエントリ。

追記:

 あえて彼のメインブログにトラックバックは打ちません。それが互いの黙契であるだろうからである。

追記2:

 「大漁節」っていうのかな。それともこのエントリに対応したレスと見ていいのかなぁ。ウホーッ! それにしても釣れているなぁ。 

  1. Error 404 Not Found
  2. はてなブックマーク - 「女性ブロガーに告白されました」の狂気 (セックスなんてくそくらえ)

*1:Ferdinand de Saussureフェルディナン・ド・ソシュール:本論1の*2を参照

*2:1933~1993仏語・仏文学、言語哲学者。

fwkljfibncfwkljfibnc2013/08/27 23:48tkwgfd.v, <a href="http://www.fingjkyyth.com/">hsixowijbf</a> , [url=http://www.tmgirciuzj.com/]goazjdzhha[/url], http://www.dgyeyhvewi.com/ hsixowijbf

sohatxsjrwsohatxsjrw2013/12/18 21:42yjdqgd.v, <a href="http://www.ltbeycdxtr.com/">tswjjbnkpy</a>

tpyukmoytitpyukmoyti2013/12/23 01:11vvvlsd.v, <a href="http://www.gvjdxlymmh.com/">iubokasthp</a> , [url=http://www.apysohrxde.com/]hqybtqxpki[/url], http://www.zlquaiguhg.com/ iubokasthp

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2006-11-21

namgen20061121

んーと・・、なんかこれね成瀬正孝。

[]雪が舞っていた。もしくは雪が舞っていました。 23:12 雪が舞っていた。もしくは雪が舞っていました。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 雪が舞っていた。もしくは雪が舞っていました。 - 愚民の唄 雪が舞っていた。もしくは雪が舞っていました。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 本家での「お題」がid:PacoGarcia編集長によって決まった*1。Paco Garciaらしい縛りである。ていうか、編集長が得意として書けそうな「お題」のような気がしてならぬ。多分みんなもそう思っているかもしれない。

 やられた。

今回の企画は『最初の1行縛り』

私からのお題はこの1行です。

「雪が舞っていた。」もしくは「雪が舞っていました。」

この1行で書き始めてください。

〆切は12月31日23時59分とします。

 -Contemporary Unit Paco Garcia編集長-

 ということで、こちらも「コンポラG」としての『ショート・ストーリィ』の縛りを決めたいと思う。縛りの最初の一行は既に独走態勢に入っているid:puyop:20061120:1164002498に於いて書き始められている怪異談『猫化け』の最初の10行の内に有る言葉を含むこと。それだけである。メンバーならばたやすいことでしょう。念のため下に転写しておく。

猫化け その1
「ああ」
 短い悲鳴を残して少女は谷底に消えた。
「ぎゃっ」
 同時にはねとばされた小さな黒い影は、大きな岩に当たって何かが飛び散る。
『お、おちだ。あ、あにぃ、あれ、おちだど』
 どこからか声がする。
 人語ではあるが、妙にしゃべり難そうである。
『ほ、ほっどげ。ほがは、いっべいるで。』
 別の声が応える。最初の声よりも低く響く声。
 地獄のそこからわき上がる声、というのは、こういう声のことを言うのか。

 『ぎゃっ』、『黒い影』、『響く声』等々含まれている言葉を”含む”ということです。いかがでしょうか。面白いじゃないですか。何でも書けるということは筆力も見れるということになるかと思う。では、参加に際しての大まかな規定を下に書いてみます。

  1. 上記に記した「縛りを守った」小説、もしくは上記の「縛りを守った」散文型小説の態を成していること。散文詩まがいやショート・ショート、小咄類は却下。縛り言葉を「太字」で表示すること。
  2. 原稿用紙にして10枚以上30枚程度までを目安とする。これはあくまで目安です。多少短くても長くても可。
  3. 締め切り日は11月30日迄。書き上がり次第随時このエントリ*2に各々自ブログからトラックバックを打つことを以って参加表明とみなす。ただし御自分のブログのエントリ先頭に「ショート・ストーリィ」とだけ明記すること。
  4. 参加資格等は一切有りません。コンポラGメンバー以外大歓迎。あえて言うならば小説を書くことに関心の有るブロガーであれば良い。
  5. 残念ながら賞金も商品もありません。合評会はしたいと思っています。

 以上です。

 一応Gメンバーには虎を打っておく。id:PacoGarciaid:agricoid:deepred_9id:h_catid:otama-nekoid:susibarid:BOBOBO以上。

[]なんか今回の風邪は。 14:44 なんか今回の風邪は。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - なんか今回の風邪は。 - 愚民の唄 なんか今回の風邪は。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 しつこい。朝はなんとかなるようだが起きて三、四時間もすると掌が熱くなり体温が上がていくのがわかる。午前11時頃出社したのだが、やはりダメそ。喉の痛み自体が引かないと直ったとはいえないようだ。自宅に引きこもるしかない。これはやはり卵酒しかないのかな。

*1:Contemporary Unit内の非公開フォーラムにある「編集長のショットバー」において本日11月21日に決まった。

*2:参加エントリのトラックバック先→最下にあるurlを参照のこと

susibarsusibar2006/11/22 00:14クソ・・・・と書くだけで私が何を思ったかおわかりでしょう。
俺にとってはとんでもない「縛り」です。
引き出しの中身が全部使えません。それだけに、面白いですけど。

namgennamgen2006/11/22 00:37Gメンバーで最も苦しいのはあなたかも知れない。今C-Uで連載中の『変身ヒーロー誕生』も仕上げたいだろうし、C-Uでの新たな「お題」も書かなきゃいけない。そして今回のここコンポラGでの『ショート・ストーリィ』も参加しなくてはいけない。また『マンガ原作』も書かなくてはいけない。賞も応募しなくてはいけないし、と、まるで流行作家並です。ていうか、いや、もう流行作家ですよ。それになんと言ってもあなたの本職は医師ですし。まさしくスーパー・ヒーロを地でいく凄さです。ま、ここで踏ん張り頑張ってくださいな。ほかのメンバーも私にコンチキショと思っていますよ。何しろ1ヶ月で二作、もしくは三作書かなきゃいけないのですからね。

puyoppuyop2006/11/22 00:56こういう展開になるとは、思いもよりませんでした。
でも、書き出しは「一文」ではなく「言葉」を含むこと、なのですよね?
であれば、id:susibarさんにも、活路が結構あるような気もします。
あ、当然、私も、もう一本書きまする。(予定)^^

namgennamgen2006/11/22 01:06想定外の展開がこのコンポラGのオモロイところですよね。とにかく触発しあうためにこのGをやっているのですから想定内というところなのかも知れません。「もう1本」ですか、さすがpuyopですね。ありがとうございます。私はもう書き始めています。

PacoGarciaPacoGarcia2006/11/22 06:54ぐわ!27日から12月1日まで出張です。悪魔だ(号泣)

namgennamgen2006/11/22 07:22それはお気の毒なことをしましたね。でもね、ここは「ショート・ストーリィ」ですからあなたの様な中篇狙いさんの場合はスルーされても構わないのですよ。何しろ強制ではありませんし。でも5日もあれば充分じゃネ?

PacoGarciaPacoGarcia2006/11/22 07:28ぐぅ。そう言われると何としても書きたくなる(笑)

namgennamgen2006/11/22 07:32なにしろ、あなたは本家の編集長ですから。メンツもあるしなぁ。ま、そういうことで頑張ってください。あ、くれぐれも車の運転に御注意を。

PacoGarciaPacoGarcia2006/11/25 21:19明後日から出張ですので、ちょっと早いですがアップします。東京・幕張・秋田から推敲するつもりです。w

namgennamgen2006/11/26 02:56早速ありがとうございます。評については後日ということで。
あとは小説名をつけておいてください。。このエントリであれば。
*猫化け○○○あるいは*t*[ショート・ストーリィ]猫化け○○○とか。もしくは、本文先頭行に猫化け○○○とかにしていただければいいのではないかと思います。では、よろしくお願いいたします。

2006-11-20

namgen20061120

んーと・・、なんかこれね岩尾正隆。

[]MR-Sが生産中止。 21:24 MR-Sが生産中止。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - MR-Sが生産中止。 - 愚民の唄 MR-Sが生産中止。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

f:id:namgen:20061120211538j:image

 今日の日経に載っていた。なんかなぁ、随分遊ばせて貰った。みんなからキチガイとかヒンシュクをかっていたがあれはあれでおもしろいミッドシップだった。セルシオ買うつもりがいつのまにかMR-Sになったいきさつについては語らないが。

 えっ、似合わないって?想像できないのは無理もないが三年間乗っていたよ。エクテリアもインテリアも全て真っ赤な仕様にしてトヨタの営業に本当にコレでいいのですかって聞かれたけど・・。

 スキンヘッド(禿げ)に真っ白髭で信号で止まるたびにくすくす笑われたりもした。ヤクザどもから色キチガイと陰口も叩かれていた。流葉の大ヘアピンでバックファイアーを浴びせながら後続のスカGとデッドヒートをしたことも。なんかいい時代に乗ったな。

id:PacoGarcia:20061119に。

[]noon75さんから大変な頂き物を。 16:54 noon75さんから大変な頂き物を。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - noon75さんから大変な頂き物を。 - 愚民の唄 noon75さんから大変な頂き物を。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

f:id:noon75:20061119052836j:image

 「セくらえ管理部

 わざわざ買っていただきましてども。

たいへんやわらかく甘さを感じさせる香りが特徴です(焼き芋みたい) 濃厚なトロリとした味わいが・・・1口目から満足させてくれます。

 -ページが見つかりません(404 Not Found) | 本坊酒造株式会社-

 もうお湯割の季節となりました。まことにありがとうございました。平民さんとともに喜んでおります。ていうか今頃飲んでいるんだろうな。コンチキチキ。

[]本体のコンテンポラリィ・ユニットではケンケンガクガク。 15:09 本体のコンテンポラリィ・ユニットではケンケンガクガク。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 本体のコンテンポラリィ・ユニットではケンケンガクガク。 - 愚民の唄 本体のコンテンポラリィ・ユニットではケンケンガクガク。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 フォーラムを覗くと様々な意見が出ていた。ようするにメンバーで「企画モノ」をやろうというわけである。その方が書き易いと言うこともあるのだろう。書きたくてウズウズしている者もいるらしく、たぶんこの企画は実現するのだろう。それはそれでいいだろうと思う。前哨戦というわけでもないが小手調べとして「コンポラG」でもショート・ストーリーでやってみようと思う。数日以内にそのテーマと方法を考えてみます。あちらのフォーラムでも出ていた提案のひとつとしてあった「最初の一行」を同じにする、というのが気に入った。なんと言っても私が一番に書けば済むことだからね。

追記

勿論ここはパブリックになっているので外部ブロガーの方も是非の御参加を期待しております。トラ一本入れれば済みますので。量としては原稿用紙30枚以内と言うことでいいだろう。

[]最近飲み過ぎなのか。 14:52 最近飲み過ぎなのか。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 最近飲み過ぎなのか。 - 愚民の唄 最近飲み過ぎなのか。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 ひさびさに昨日より体調を崩して発熱。今日午後からようやく熱が下がり安静にしようと思いテレビを付けながらごろりと横になっていた。しかしこういう時に限って早朝6時頃からヤイヤイゆうて来るものがいる。といってもそのような状態では的確なこともいえず遠慮して貰うことにした。とはいえ貧乏性というか今出社して朝っぱらから駆け込んできた社長の案件を片づける。代表を引退して一年以上になるのだが、こんな調子では社長のクビも案件の一つに入るのではと思っている。取引先のひとつも手に負えないようじゃなにをかいわんやである。相談役に退いたからには後継者はそれなりにやって貰うしかない。なんか代表を退いた途端今までの取引先から値うちが安く見られ始めたというのもナンカナァ、と思った。めがね違いなのかどうか今のところ何ともいえないが社長としての器量がないということはいえるだろう。先が思いやられる。

BOBOBOBOBOBO2006/11/21 23:12路面凍結した時、異様にフラフラしてた謎の車がこの車種でした。
(こっちはあまり降らないけど)雪国の車じゃないですね。

namgennamgen2006/11/21 23:24その通り、一年の内、晴天が6分の1しかない北陸では乗る期間がほかの地方と違って少ない。また冬、雪道に乗れる車では絶対ないということで大半を会社の倉庫で眠っていました。もったいないから売るしかなかった。今はライトバンに乗ってマ。

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2006-11-18

namgen20061118

んーと・・、なんかこれね松本泰郎。

[]昼から酒飲んで夜起きる愚民。 23:28 昼から酒飲んで夜起きる愚民。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 昼から酒飲んで夜起きる愚民。 - 愚民の唄 昼から酒飲んで夜起きる愚民。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 アチラの日記にも色々書いているいるわけですが私なりに使い分けている。ま、どちらかといえばこっちの方が来訪者が少ないぶん気楽かなと思っている。わたしは取り立てていうほどの二面性を持っているとは思わないが「長屋住まい」みたいなぶん、ゴロ寝もできるというもんである。どうも高層アパートというのは便利なようで住民がぎっしり詰まっていて居心地がなんとなく悪いような気がする。住民の食うものも愚民のくせに分不相応で上品過ぎるものだし、大体が飲み屋も流行を追ってモダンなものを好む傾向にある。現にヴァヴァーどもの家庭レシピブログの愚かさを見よ。あぁいうのを亡国ブログというのだよ。あんなもん毎日食わされている亭主や子供は絶対早死にするしかない。屋台のモツ屋で沢庵とコップ酒はどうして顰蹙を買うのか理解できないところがある。とにかく野垂れ死にするにしても断りを入れなきゃならんような風潮にはちと疲れてくる。死ぬのもままならない世になってきたかと思うとこれからの若い人は大変だなぁと思う。

 ところで、アッチの日記にコンポラGへのリンクを張ってみました。どうなるのか知らないけどはじめの第一歩みたいなものかな。「はてな」はこれで結構キツイ奴が多いからな。所詮勘違い愚民集団でしかないが。。明日は午前中仕事だ。酒は午後からしか飲めなそ。

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2006-11-16

namgen20061116

んーと・・、なんかこれね根岸一正。

[]最初は北大路欣也から始まった。1ヶ月記念として。 22:32 最初は北大路欣也から始まった。1ヶ月記念として。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 最初は北大路欣也から始まった。1ヶ月記念として。 - 愚民の唄 最初は北大路欣也から始まった。1ヶ月記念として。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 先月10月13日からここは始まり、翌14日にはagricoさん、15日にはdeepred_9さんとh_catさんが参加した。そして現在のメンバーが10月でもって全て揃った。というわけで、ちょうど二ヶ月目に入った。当初はここのハテナ自体の仕組みや記法等とかにみんなが慣れるまで若干の時間がかかったようだったが、いまとなれば心配はないようである。メンバーによっては二つ目あるいは三つ目のブログがここにあるという人もいて何を今更と思ったに違いない。でも各自がここにおいて書き続ける中でしか「コンポラG」は動いていかないことも事実である。そしてそれぞれが外界に向かって個性を際立たせていくことが本来のここでのあり方だと思っている。それがここを進めてい行く力になるはずだ。そのうち外からもコメントやトラックバックが打たれてくるようになれば幸いです。

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2006-11-14

namgen20061114

んーと・・、なんかこれね野口貴史。

[]大吟醸がまた。 23:02 大吟醸がまた。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 大吟醸がまた。 - 愚民の唄 大吟醸がまた。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

f:id:namgen:20061115110543j:image 手に入り昨日からこってりと飲んでいます。銘柄も「まぼろし」です。広島の酒です。二本貰っちまった。いいでしょう、羨ましいでしょう。その筋*1から頂きました。南無は酒さえ飲ませておけばいい、と奴らに思われているようです。そのまま奴の前で封を切って「イカの足」を肴にして社の自分の部屋で飲んでいた。だけど美味い。たいした味だ。まさかここのブログ写真が「仁義なき戦い」からだとはそいつも知らんでしょう。出元が本物とはなぁ。がはは。

[]文学賞とは。 22:18 文学賞とは。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 文学賞とは。 - 愚民の唄 文学賞とは。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

文学賞

Googleメールていうか「Googleホーム」をカスタマイズしているので「文学賞」についての新聞記事は逃していません。皆さんも早いうちにウエブメールをGoogleメールに乗り換えるように。ま、地方には山ほど文学賞はあるようです。よく読んでみるとその地方に縛られないようになりつつあるようです。ついでに受賞しちゃうとその地方紙のコラム担当や文化欄担当で原稿料貰えます。今日からキミもプロだ。でも賞によらずとも審査委員が厳しいことは言うまでも無い。

*1:出元はhttp://www.web-sanin.co.jp/gov/boutsui/mini38.htm。先日なんかこちらで接待があったようです。持ってきたのは○○組。

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2006-11-11

namgen20061111

んーと・・、なんかこれね川谷拓三。

[]ひとりごと。 00:37 ひとりごと。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - ひとりごと。 - 愚民の唄 ひとりごと。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 おーい!無頼君、博多都ホテルは快適なのかい?仕事で大変なんだろうが頑張れよ。オレはいつでも君を応援しているよ。

[]スタイルとはなにか。6 23:27 スタイルとはなにか。6 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - スタイルとはなにか。6 - 愚民の唄 スタイルとはなにか。6 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 とにかく寄り道や外しなどを繰り返しながらここまで来たのだが、まだ先は長そうだ。

 今までと違い今回も再度寄り道をしたいと思っている。ちょうどid:h_catの新たなコメントも入ったのでそのレスもかねてこの稿を書くことにした。梯子はいつも本論では外されることは無い。ただコメントでは遊ぶことにしている。では始めよう。

 まず、今あなたは小説を書きたいと思っているとしよう。あなたの思いを小説としての形を通してあなた以外の者に読ましめようと企てている。ここまでは誰でもよくあることである。だが問題は山ほど残されている。自分が書きたいものははたして小説なのであろうかという疑問をまず持たなければならない。小説という手段をとらないとあなたの思いは伝わらないのであろうか、と。詩でも短歌でもいいのではないかと言われた場合はどう答えるのであろうか。だがあなたはいう、センスが無いから詩なんて書けない。そして、短歌も形式があり難しそうでよく分からないから書けない。今まで読んできたものが小説だったから、あんなふうに私も書けたら書きたい等々。でもそれはあなたの勝手な思い込みに過ぎなく、やがて、書く、と、書ける、は違う質を持っていることに気づく。それでもあなたはキーボードに向かって書き始める。そして、やがて書き上げたものを自分で読んでみる。「われながら巧く書けたわい」と。でも、それはあなたが勝手に下した妄想に過ぎない。それは自分が恥ずべきと感じることなく下した感想にしか過ぎなく、もっとも惨めなあなたの姿なのである。センスが無いからくだらない駄文にしかならなく、小説の方が簡単だと錯覚したからすぐにくだらないものが書けたのである。またこのことは少し考えれば誰にでもわかることである。キーボードが打てれば誰でも小説家になれるというのであればプロは全員失業の憂き目に遭うことになるからだ。現に自称詩人や自称小説家がインターネット・ノベルの世界にゴマンといるではないか。そしてそこにおいていくらかでも互いに傷をなめあい満足しているあなたとソックリな姿をしている者たちがいる。そしてあなたや彼らは異口同音に言う。運が無いのだ。わたしのこの独自な感覚を普通の人間が理解しないからだ。それにもうある一定の読者がついているのだ。とか。しかしそれをいったん覚めた眼で見るとあなたが単なるブロガーに過ぎなく、それ以上それ以下でもないことがわかるはずである。時間がたてば忘れられ、更新しなければそれで終わりである。それがあなたの姿なのである。そしてやがて徒労の果てに書くことをやめてしまうのである。

 ではどうすればいいのだろうか。やはり書くことである。ただし満足をしたり充足感に陥ったりしてはいけない。あなたが目指すものは既に決まっているのだ。プロ・デビューを目指すことでありそれに向かって一目散に駆け上がることである。そしてこのネットで徹底して習作に励むことであり、厳しい批判者に晒されることであり、その中で感性が研ぎ澄まされていくのを感じることであり、ありとあらゆる「文学賞」を狙うまでになることである。そしてやがて文学賞を勝ち取ることである。しかし言うが易しいことはわたしも承知している。だがこれだけは言えることがある。プロ・デビューが出来なかったという結末を迎えた場合、簡単ではあるが才能がなかったということ以外替わるべき言葉はない。愚民が愚民で終わるかどうかはその研ぎ澄まされた感性を如何に表現として放つことが出来うるのかでしかない。それにはまず自分のスタイルを目指していくことから始まる。ひとつの言葉だけで小説は成り立ってはいない。そこには意識を源とする言語の持ちうる本来の力があるはずだからだ。その力が文体となって定立し、読むものにたしかな像領域を見せつけることになる。それが読者をその創り上げた世界に自然に誘うことになるのだ。観念だけでは自分の妄想のうちにしかいることが出来ない。つまり独りよがりの世界に住み着くことでしかない。衣装ダンスの引き出しにいくつもきれいな洋服を持っていても着るべき肉体がなかったら用は足さないのと同じである。見るものに服だけしか見せないのであればファッション雑誌を読んでいれば済むことになる。

 小説という手法はよく考えると奥が深い。在りもしない虚構の世界もリアルに在るかのごとく見せつけることも出来るということを忘れてはいけない。よく映画の宣伝文句にあるではないか。「映像不可能といわれた○○の原作の世界初の映像化」というふうに。まず言語を信ぜよ。そしてイマージュをイマージュせよ。イマージュは必ず背後に思想を背負っている。そしてそれは非常にコンテンポラリーなものである。それが足りないからあなたの小説が小説として成り立たないだけなのだ。

[]これはスゴイ。 00:26 これはスゴイ。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - これはスゴイ。 - 愚民の唄 これはスゴイ。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 こんなの発見しました。「小説家をたのしくめざすリンク集

 うーん、少し覗いたけれどもオレと変わらないね(自嘲気味に・・・

 でもまじめに読んでいる人もいるんだろうね。

2006-11-10

namgen20061110

んーと・・、なんかこれね高宮敬二。

[]スタイルとはなにか。5 00:00 スタイルとはなにか。5 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - スタイルとはなにか。5 - 愚民の唄 スタイルとはなにか。5 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 (承前)先日「アンモナイトの対数螺旋」「席が替われば当代です」から書き手が意識的に書く言葉に意味をもたせて書くこだわりについて述べた。いずれの場合もそれらの言葉がひとつの文体に特色を持たせているという表層的な部分にはこの二つは変わりがあるというわけではない。では、もう少しそのあたりの世界について覗いてみよう。

 automate_tomo氏が「過剰装飾の美」というプレシオジテにこだわり、時としては時代的にほど思わせるフランス的*1な小道具を選んだり、あるいは言葉をわざと仏語*2に置き換える表現などに意味をもたせているのはそれなりの理由があるからである。いわばその言葉の持ちうるイマージュの力で彼女なりの世界を描きたいという願望をそこに見ることが出来る。しかしそれと「表現力」とはまた別の問題でも有りうることも私達は知っている。文体を構成している言葉、名詞であろうが形容的な修飾辞群であろうが、全体の文体の中でいわば恣意性を装うかのごとく投企された言葉の連続が顕在的な連辞関係*3にあるかどうかである。つまり言葉の持つ示差性が描く像を違和感なく我々読み手の意識の中で像を描けるのかどうかでしかない。これは書き手の願望によって造られた像と放たれた言葉の持つ力を見る我々の意識の中で描く像は以前とりあげたベルクソンの言葉ではないが決して合一ではない。しかし時としてはシンパシーとしてその対象となるべき像にすり寄ることは共感という受け取る側が勝手に思い込む感情性の部分で可能であることはいえる。以下いささか長いが原文通りその抄を抜粋した。

遠く届かない場所を「バヴァリア」*4と呼ぶようになってしまった。

今はなき国。バイロイト。*5

彷徨えるユダヤ人のように私は亡き国を求めて歩き続ける。

足の裏の肉刺が潰れ、その皮が擦り剥け、肉がむき出しになろうとも、

私は血型を足あとに歩き続ける。

死者だけが私の心を慰めてくれるから、

私はいつも死を見つめながら、結局は生者として彼らの中にも溶け込めない。

四肢を投げ出し、虚空を見つめて遠き時間軸のそれぞれの座標点に思いを馳せようと、

私の現在点が規則的に動いていき、私の望むような時間へは移動することない。

私は諦めを余儀なくされ、後ろ向きで前進していく。

前にある何物も、もう、見たくない。

どうせたかが知れているもの。

笑った。声を上げて笑った。

渋谷地下街で私は笑った。

「こんなところでこんなことをしていたって

誰にも私のことなんてわからないんだわ。

あの誰かすら。」それがわからないでクルクルと回り、

フンワリとした長い丈のスカートは円を描く。

伸ばした私の腕からも血しぶきが円を描き、

誰もが私を無視して通り過ぎていく。

  -「2006-11-06の抄」

f:id:namgen:20061111092709j:image

 前半に投げられてくる言葉が創るイマージュはまさに「遠く届かない場所」であり、そこにおいて唯一幸せ感を夢想できる場所を指し示している。しかし同時に遠く届かない場所ゆえ彼女の孤独感をも表していると言える。つまり現実のバイエルンにあるバイロイトではなくその言葉の持つ仮構力によって逆に自分の存在が否定される場所と同義であるということを示そうとしている。またそれを暗示するために『彷徨えるユダヤ人のように私は・・・』と書いてゆく。ここでも分かるように『バヴァリア』という言葉を意識的に意味をもたせて使っている。我々を未だ見ぬ外国の風景に一端連れ出して、そしてそれから渋谷地下街に一挙に連れ戻すのである。そして彼女のおかれた存在の孤独感というか虚無感を冷水のように投げつけてくる。この落差が無意識的か意識的かは別として文体の意匠を形作っている。これが彼女の手法のひとつだと思われる。そして彼女独自のスタイルを形成していると言えるだろう。たぶん長尺物の世界においても落差を狙う手法は手放さないのではないかと思う。だがこれは言いようによっては既知であるところの像領域を数ある彼女の引き出しをあけ取り出しているに過ぎないと映ることもある。言葉そのものが昇華しないというか、彼女の持つ本来独自であるはずだった言葉がその有効性を失ってしまうと言うこともあるのだ。彼女は言葉によって自ら規制されるということも知らなければならない。それが時間性への上昇力の失墜である。濃密に敷き詰めらたように見受けられる自在な言語空間であるはずのものが陳腐な観念的な空語で凍りつくことだってあるのだ。『誰もが私を無視して通り過ぎていく。』は分りきった事であり別の言語表現によって表されることも可能なはずだからである。

*1:彼女の場合はそれがドイツであったりイギリスであったりアメリカであったりする。時としては東南アジアであったりもする。

*2:仏語だけではないが

*3:シーニュの持つイマージュの力学。

*4:ドイツのバイエルン。バヴァリア(Bavaria)は英語名(イタリア語・スペイン語・ラテン語でも同形)。なお、菓子の名称となっているバヴァロワ(bavarois)は、「バイエルンの」という意味のフランス語の形容詞であり、「バイエルン」という地名そのもののフランス語形はBavièreである。

*5:バイロイトとはワグナーの愛したドイツの街。バイロイト祝祭劇場で毎年夏に行われる、ワーグナーの歌劇・楽劇を演目とする音楽祭が有名である

h_cath_cat2006/11/10 19:19表現を解体される対象に成り得ることに関して羨ましく思います。以前から彼女のブログを読んでいる者として、またこの場で取りあげられたことのあるnoon75氏に対しても感じることですが、表現者として『今以上』を求める限りに於いてブログとは実に狭く閉ざされた世界であり、阿呆しかいないのか?というような絶望的な感覚に沈み込んでしまうこともあろうと。ですので(御本人がどう思われるかはまだわかりませんが)、ここで南無さんが書いて下さっていることは自分にとっても実に貴重なことである、と思いながら読ませていただいております。

namgennamgen2006/11/11 14:52ども!お待たせしました。智子さんの方が迷惑がっていることは間違い御座いませんです。ダシに使うなってプンプンと。狭い世界であるはてな村はそれなりに興味が持てる方でいっぱいで御座います。南無としてはgooブログから引っ越してヨカッタと今思っていますよ。なんと言っても向上心が湧いてきます。その一環のエントリーなので先方は怒っていると思われ。通常エントリや習作に解体もヘッタクレもないのです。ここはお気軽な愚民世界でしかないのです。そうです私が阿保の代表なので御座りますよ。共に表現とはなにか、と考えれればと思っています。

h_cath_cat2006/11/11 21:36そうですか。こちらで書かれたエントリーなのでコメントしましたが、梯子をスパーンと外されたような気分です。

智子智子2006/11/12 03:22そんなに迷惑がってもいませんよ。

namgennamgen2006/11/12 08:19>h_catへ
セキズイ反射は大概勇み足になる。アホだアホだといえば阿保になる。
>智子さんへ
敦賀は越中から遠い。北陸でありながら言語圏は関西です。戦国オタクな部分もあるのかしらね。それともハンセン氏病みたいなところが何かイマージュを膨らませてくれるとか。とにかく寒いところですからお風邪など召しませぬよう旅のご無事を祈っておりますよ。

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2006-11-09

namgen20061109

んーと・・、なんかこれね遠藤辰雄。

[]文学者の老いや自殺とか。 01:33 文学者の老いや自殺とか。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 文学者の老いや自殺とか。 - 愚民の唄 文学者の老いや自殺とか。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 一晩で「追悼私記」読み終える予定だったはずが自分自身が夜まるでダメポ状態により今になってようやく読み終えた。文学者の老いとか病とか自殺とかが満載で、これほど興味深く読んだ文庫は最近なかったような気がする。恥ずかしい話だが「えっ、この人*1は自殺だったのか」という驚きもあった。ついでに言うならば1999年9月に「文学界」に寄せた「江藤淳記」の最後に書いている吉本自体の老いについて触れていた部分が自分の気持ちを暗くさせてしまった。

眼と足腰がままならず*2、線香をあげにゆくこともできなかった。この文章が一本の線香ほどに、江藤淳の自死を悼むことになっていたら幸いこれに過ぎることはない。

  -「江藤淳」最後の立ち姿のイメージより-

 その昔四谷の上智大学で行われた吉本隆明そのひとの講演を聞きにいったことがあった。電車に乗るお金もなく当時いた渋谷代々木上原から四谷まで歩いていくしかなかった。自分が畏敬してやまないその人は100人程度しか座れない教室の教壇に立っていて、その精悍な顔と鋭い眼光でもって他を圧するように見えた。吉本は当時40半ばの年齢であったはずである。だが喋りだすと決して巧いとはいえない訥々というか、近所にいそうなオッサンみたいな感じで恥ずかしそうに喋りだし、なんか自分の持っていたイメージを払拭して凄く親近感がもてたのを覚えている。だがそのときの内容はとても理解を超えていて全てが初めて聞くかのごとき世界であった。今考えればその頃もう既に「心的現象論」についての構想が既に始まっていたということになる。考えるだに恐ろしいことだと今も思っている。まさに日本人として前人未到の領域に彼はそのとき既に分け入っていたということになる。その場に居た人間のどれほどのものがそれを理解して聞いていたのかはわからないが、サルトルやフッサールをかじった程度の知識しか持っていない自分では到底理解を超えていたとするのは当然だった。そしてその「心的現象論」は彼が主宰していた直接購読制をもつ「試行」*3の終刊号(1997年12月20日)まで連載されていることを知ってはいるが公刊で無いゆえに見ることも読むことも出来ない。ほぼ30年にわたってその論が書き続けられているということも驚愕に値するが全貌は推測することしか出来ない。彼は今83歳*4になるのかと思うがたぶん陽の目を見るのは死後ではないかと思う。口述筆記なのだろうか。ある意味では埴谷雄高が死ぬまで書き続けたといわれる大作「死霊」を髣髴させる。凄まじいといえばそうに違いなのだけれども、なんか妙に寂しいことでもある。

※追記:

吉本隆明と共に「現代批評」を創刊した奥野健男*5が東芝出身の技術屋上がりだということを「追悼私記」を読むまで知らなかった。また当時奥野健男が高分子化学の製造技術に関して特許庁長官賞を受賞した。それに関して批評家平野謙の「推理癖」を平野謙への追悼文「平野さんの神々」において書いている。相当笑わせてくれる内容なのだが最後には笑えなくなってしまった。

追悼私記 (ちくま文庫)

追悼私記 (ちくま文庫)

*1:文学者ではないが対馬忠行が自殺だったことは知らなかった。1979年4月11日播磨灘で投身、同年8月11日に死体が浮上。思想家、ソ連論に収斂される業績は大きい。「トロッキー選集」の翻訳者でもある。「追悼私記-対馬忠行-駈けぬけた悲劇」の稿参照。

*2:糖尿病、白内障の手術、腸がんの切除手術など多くの病気を抱え、ほとんど歩けず見えない生活。満身創痍。

*3:「試行」全74冊の目次-「吉本隆明全著作(試行)」

*4:2005年11月の読売オンラインに吉本隆明の近況と共に執筆方法が載っていた。また、『共同幻想論』の仏訳がCD化されていることも知った。L'Illusion commune『共同幻想論』フランス語訳。「「肉フライ」 吉本隆明さん」に於いても好々爺ぶりがみてとれる。視力が衰え、文字を拡大してモニターに映しながら、執筆や読書を行う。とあった。『「●ルーカスWを使う著名人●」』氏の初のCM出演なのか?微笑ましい。

*5:大正15年、(1926年)7月25日東京生まれ。昭和27年東京工業大学理学部化学科大学在学中、文芸部雑誌に「大岡山文学」に書いた「太宰治論」によって一躍注目を浴び本格的評論活動に入る。昭和28年同大学卒業後(株)東芝へ入社。昭和29年「現代評論」を服部達らと、昭和33年「現代批評」とを吉本隆明らと創刊。旺盛な批評活動を行う。昭和34年大河内技術賞、昭和38年科学技術庁長官奨励賞、昭和39年特許丁長官賞受賞。トランジスターラジオの開発に貢献した。参照先「奥野健男 ★プロフィール★」には若かりし頃の文学者達の写真が載っていて貴重だ。この中の写真で生きているのは吉本ただ独りとなっている。

iruguirugu2007/09/18 00:09ぼくも学生の頃「サルトルやフッサールをかじった程度の知識」で吉本の著作に出会いました。その衝撃は全人生に響き渡る程でした。そして南無さんみたいに講演もよく聴きに行きました。そんななかで宮下和夫さん(弓立社)に知り合って、講演テープを貸したりしたことがありました。う~ん。いろいろ思い出すことがあります。また。

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2006-11-06

namgen20061106

んーと・・、なんかこれね曽根晴美。

[]スタイルとはなにか。4 19:12 スタイルとはなにか。4 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - スタイルとはなにか。4 - 愚民の唄 スタイルとはなにか。4 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 この論をはじめるにあたって「-1-」で広辞苑からとりあげた「文体とは」をまだ憶えておられることと思う。再度下に掲げてみよう。

文体とは。

  1. 文章のスタイル。語彙・語法・修辞など、いかにもその作者らしい文章表現上の特色。
  2. 文章の様式。国文体。漢文体。洋文体。または書簡体・叙事体・議論体など。

 また「-2-」において取りあげたのは二人が同じ写真を見ながら見ている場所が物理的にも地理的にも違うということをその空間の了解性の差異ということで示し、また逆に書く者によってよく似た場面が全く違う風に書かれてしまうと言うことの「実践面」を「-3-」においてこのコンポラGの皆さんと「遊ぶ」ことによって示した。これはまず書き手が何を示したいか、何を強調したいかと言うことにも繋がる。そして更にいえばどういう表現でそれを書くかと言うことでもある。それが上の引用にもある「その作者らしい文章表現上の特色。」ということになり、文体がそれを体現しているということにもなる。そのことについての一端はid:PacoGarciaが「コンテンポラリィ・ユニットG」において述べていることも包括されるところのハードボイルドらしさというか、そのクサさの表し方にも出てくるといえよう。クサイ言葉で文体が成り立っていてそれが書き手の特徴も表すと言えるが、ただそれを間違うと単なるクサイだけで終わってしまうのである。北方謙三のワイルド・ターキーまでは許せるが・・・ということでもある。それはこういう事にもなるかと思う。よくよく読むと色々な荒が見える場合もあり説得性があるかどうかを通り過ぎてしまうような場合もある、と。これは言葉が単純に意味性の方に流れていき時間性を失い意図するところの心象を描き切れなくなっているということを我々に示している。

 それでも書き手はこれにこだわる。またそのこだわりが特異な文体を創るということにもなるかと思う。下の引用は「アンモナイトの対数螺旋」から。

私が文章を書く際に念頭に置くことは「プレシオジテ」である。本当は要らないものを削ぎ落とした内田百閒*1のようなスマートな文章こそが美しいと思っているのだが、自分がそういう文章を書こうと試みると、単なる物足りない文章になってしまう。それならばいっそ、自分の書きたいものを書きたいように書いてみることにして、自分でも読みにくいぐらいのコッテリとしてエログロナンセンスの匂いプンプンな気取ったいやらしい文章にしてしまってもかまわないと思うのだ。過剰装飾の美。かつての静物画ボテゴンのように、何一つ無意味なものなどなく、おしゃべりが過ぎるぐらいにあれにもこれにも意味を持たせて「理解してください」と見るものに押し付ける文章。気取っているとバカにされる対象であろうが、私はそれでしか書けないのだから仕方がない。現代における機能美よりも過去における様式美。時代も流行も何もかも無視をして、私は私の書きたいものを私だけの文法で書き上げてしまおうではないの!

  -「現代における私の文章の有り様と恋愛の在り方についての関連性」

 これはある意味では彼女の文体の中で使うものを指す名詞の類まで全て彼女なり意味があり極めて示差性を以てその物に志向された意識を持っていると言う表明だろう。つまりこれは単純なこだわりというものではなく彼女自身の世界を描く上で欠かすことが出来ないモチーフであり像を描くための絵の具ということにもなる。またその絵の具を使う以外に彼女が思うところの絵は描けないということも示している。

 -続く-

*1:うちだひゃっけん:門の間に月

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2006-11-04

namgen20061104

んーと・・、なんかこれね菅原文太。

[]編集長から就任の挨拶が終わらないうちに。 23:19 編集長から就任の挨拶が終わらないうちに。 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - 編集長から就任の挨拶が終わらないうちに。 - 愚民の唄 編集長から就任の挨拶が終わらないうちに。 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 何かこの二、三日忙しかったのだがコメントやらトラックバックやらがグループ内を駆け巡っている様子。ところによってはまさに仁義なき戦いの様相もきたしているのか。実に面白い。まるで民族の興亡を見る思いではある。ムチャ、オモロイというか、そんなところである。愛しているよ諸君。

[]スタイルとはなにか。3 23:43 スタイルとはなにか。3 - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - スタイルとはなにか。3 - 愚民の唄 スタイルとはなにか。3 - 愚民の唄 のブックマークコメント

 「ハードボイルドな文体」と書いてあって、いつのまにかみんなで遊んでいて私も参加しなくてはならない情勢になっていた。これもスタイルの範疇であることを考え苦手意識を度外視してイソギバタラキをすることにした。

もとのシーンは「席が替われば当代です」である。そして参加した者たちは現在「クサイのとか」「俺風味」「 ハードぼいるど・猫家の臭い」であり、たぶんまだ参加するものはいるだろう。

ということで、5番手です。

『パコ・ガルシアの首』

 エルサルバドルのメトロポリターナと違い、この極東のはずれにある都市は地図で想像してたよりもはるかに大きかった。ビルが密集していて夜でも毒々しいネオンがあちこちで輝き腹立たしく思えるほどであった。

 ナムゲレツ・ゲドーナの黒いスエードで覆われた長身は夜の歌舞伎町の雑踏をかき分けていた。そしてバトル・フィールドでないこの平和ボケした極東の地にいる自分の身を呪っていた。行き交う平坦な顔をしたハポネッサ達を横目で見ながら口の中でプータ!と毒づくこともゲドーナは決して忘れなかった。仕事が終われば俺の大きいコックををたっぷり食らわせてやる、と。「戦場の外道」と勇名を馳せた情け無用の下劣さも戦乱の終わった国にとってもう必要とされなかった。ゲドーナの時代は終わり、やがて彼の名前も人々の記憶から忘れ去られるだろう。また歴史とはそうやって繰り返されるのだ。

 しばらくしてゲドーナは大きな劇場の裏通りに建っている飲食店ビルにある地下入口を前にして立っていた。レストラン・リオフリオと書いてある白色のネオン看板を確かめると一気に階段を駆け下りていった。ドアの前で一瞬左胸に下げている銃の安全装置を外す事だけは忘れなかった。

 ドアを開けると店内の空気が一変し、その髭面の男の醸し出すただならぬ気配に座っていた数人の客全てが視線をはずすのを感じられた。情報に間違いがなければ売春宿のサム・ペキンパー親父がつけた懸賞首通称「乗り逃げのパコ」ことパコ・ガルシアはこの店のカウンターに座っているはずだった。

ゲドーナはゆっくりと店内を見渡し、やがてある男の背に立った。

「オーラ!アミーゴ。コモ エスタス?」

 ゲドーナは男にだけ聞こえるようにかすれて低い声で呟いた。ぴくりと男の肩が動いたような気もしたが店内に流れているオルケスタデラルスが刻むサルサの音でかき消されたのか無言のままであった。ゲドーナはふん!と鼻白むとガルシアの右横のストールに腰掛けガルシアの前に置かれたジャック・ダニエルのボトルを見た。コートの中で指は既に銃の引き金にかかりいつでも撃てるようになっていた。さっさと代金の代わりに命を貰えばいいだけの簡単な仕事ではないか。ましてこの東洋の島はゲドーナの肌に合うとは言えなかった。大概がどいつもこいつも生きているような顔をしているわけでもなく軟弱さを漂わせその平坦な顔ゆえ無表情にしか見えなかった。「まったくのところ、乗り逃げ野郎にはピッタリの国だぜ」とゲドーナは心の中でガルシアを罵っていた。ゲドーナは早く仕事を終えたかった。

「バーボン・ウイスキ。シエント ウーノ」

 ゲドーナはカウンターの前に立っているヒラメ顔のバーテンに左人差し指を立てI.W.HARPER 101 を注文した。そしてバーテンがボトル棚に振り向き背を見せた瞬間躊躇なく引き金を引いた。

「アディオース、アミーゴ!」

 その言葉が言い終わらないうちに重い鈍痛が体を貫きナムゲレツ・ゲドーナの体がまるでスローモーションのようにストールから床下に崩れ落ちていった。ゲドーナの頭の中では撃たれたことに気づくまで何秒間の空白があり、それがいったい何を意味するのかが判然としていないような表情を冷静な目で見下ろしているガルシアに見せていた。ゲドーナは何度か咳をしながら自分の脇腹からどくどくとした熱いものが噴出してくるのを感じていた。

「な、アミーゴ、どうして俺より早く撃てたんだい?」

「ははは。アミーゴ、おれが子供の頃から背中でも平気で撃つというその下劣さでお前が有名だったからさ。それにバーボンを注文したときに右の利き腕を使わなかったじゃないか。おれのような早撃ちを日本では脊髄反射って言うんだよ」

「セ・キ・ズ・イ・ハ・ン・シ・ャ・・?」

 ナムゲレツ・ゲドーナは意識の薄れていく中でもう既に白くなった髭に縁取られた口をただパクパクとさせていただけであった。

   -了-

PacoGarciaPacoGarcia2006/11/05 07:40下劣外道な様>く、くるしい。腹がいてー。しっかし思いっきり肩の力を抜いて書きましたね。(笑)タイトルですでにやられました。ペキンパー風味。お見事です。

BOBOBOBOBOBO2006/11/05 10:57サムペキンパー監督「ガルシアの首」意味がわかる自分に危機感を憶えました。(笑)

ターニング・ポイントはDEATHノート観に行くsushibarさんあたりかな?

namgennamgen2006/11/05 11:36編集しながらやはり下手だなぁ、と思った次第です。ま、下劣さに免じて許しを請うしかない。スペイン語はその他のヨーロッパ言語にもあるように性によっての区分けがあるということを今更ながらに知ったのだけど、そんなにもややこしい言語を操れる編集長が羨ましいです。そういえばid:agricoも南米に居たんだったな。グローバルなところがこのグループの強みということで。。。
でもラチィノはラム系でなかったっけ?強いアルコールには代わりが無いけど、酒のシーンで悩んじゃったよ。

agricoagrico2006/11/05 18:05南無さんがスペイン語に堪能なことに危機感を感じました。これからはそれとなく外国語で悪口が言えないということですね。
さすがの南無下劣氏も脊髄反射には勝てなかったのですね。こうして乗り逃げのぱこ・がるしあさんの時代になったと・・・
南米でもちょっときどった男はウイスキーを飲んだりしますよ。一般的な飲み屋とは別に「ウイスキー・ショップ」のような酒場もあります。高いのでお金がないと入れません。

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2006-11-02

namgen20061102

んーと・・、なんかこれね三上真一郎。

[]どうも生活のリズムが・・ 02:58 どうも生活のリズムが・・ - 愚民の唄 を含むブックマーク はてなブックマーク - どうも生活のリズムが・・ - 愚民の唄 どうも生活のリズムが・・ - 愚民の唄 のブックマークコメント

 午後7時頃寝てしまう。10時半ごろ目覚める。そして深夜2時か3時に寝る。朝つらい。特にネタ満載の面白い文庫本*1を買って読み出したら止まらないという悪循環になってしまった。ぐーたら愚民の生活だな。くくく。

*1:「追悼私記」