風呂場猫のハタ織り このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-06-09-Sat逢瀬

[] 瀬音 11:34  瀬音 - 風呂場猫のハタ織り を含むブックマーク はてなブックマーク -  瀬音 - 風呂場猫のハタ織り  瀬音 - 風呂場猫のハタ織り のブックマークコメント


河原の石は月明かりに洗われて足裏を冷やし

黒くぬめった小魚たちが踵をすり抜けていく

屋形船の灯が通り過ぎるのを待ってそろそろとゴザを敷く


白粉の染み付いた襤褸の上に横たわり脛の内側を月に晒すと

歯のない真っ暗な空洞に小ナマズが鰭を震わせ潜り込んできて

切られた舌の古い傷口をせわしなく突ついている



ヤニで汚れたシングルユースの壁や小窓に

テレビの点滅が蒼くゆらめいて映るのを眺めながら

骨だけの魚になって冷えてゆく自分を感じた

10年かけて醜く食い散らされた最後の肉片が水中を漂っている

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